ベースボールトレーニング blog | 岡山のパーソナルトレーナー 岡田 康志

野球で最高のパフォーマンスを発揮するためのからだの使い方、パワーや力を高めるためのトレーニングの考え方をご紹介

スローイングのメカニズム② テイクバック

投げる動作では腕をトップに持っていく時も大切です。
この段階では、まずきちんと立つ、そして重心を前に移動していく時には力を抜きます。
この段階で肘や腕をどうすれば良いのかなどと細かいことを考える必要はありません。

重心を前方へ移動していくと軸脚と踏み出し脚は開いていきます。
その時にからだの前ではグローブを持つ手とボールを持つ手も自然に左右に開いていきます。
手脚はバラバラに動かすよりも同じ動きをするのが簡単だからです。
そういったことからも特にどこかを意識することなく力を抜いておけば良いのです。

そうすれば自然に肘は肩の高さに来ます。
ただし、肩の可動域が狭い、柔軟性が低い場合はノーマルな柔軟性、可動域を獲得しておく必要があります。

肘が高く上がらないのは上がらないように動かしていることがほとんどです。
そういった場合はストレッチングで筋肉を伸ばしても肘を上げる動作の柔軟性を高める効果は期待できません。

動きの柔軟性を高めるにはその動作をすることです。
投げる動作での肩の可動域が狭い、肩が硬いという場合のほとんどがからだの使い方の間違いです。
からだの使い方が原因の場合、柔軟性を高めるにはからだの使い方を直すことです。

肘を高く上げようとしなくても楽に肘が上がる角度があります。
本来、立った時に肩は真横ではなく30°前方を向いています。
その延長線上に肘を持ってくると肩の前・横・後ろが全てリラックスした状態で肘を上げることができます。
肘が上がればボールを持っている手も自然と上がります。

肘が上がらない選手に対していろいろ細かな部分の動かし方を指摘する指導が多いですが、意識は筋肉を緊張させます。
緊張は動作にブレーキをかけてしまいます。
速いボールを投げるには腕は加速されなければなりませんが、動作にブレーキがかかるような動かし方では加速どころか減速してしまいます。
わずかな時間であれこれやれという方が無理な話です。

そういったことからも自然な動作で力を抜かす、抜くことが大事になってきます。